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09:クラス替え
「この学校クラス替えとかねーよな。」
「あっても困るでしょー、学区別なんだし」
「引っ越しとかありえへんしなぁ」
昼休みにおけるぐちゃぐちゃとしたどうでもいい話題は、本日はこの議題に到着したらしい。
隣同士のプロイセンとの机をくっつけて、適当にその辺の椅子を借りてできた即席の四人掛けテーブルには、食べかけのお弁当やら菓子パンやらが四人分置かれていた。
「お、そのパンうまそうだな!」
「新発売だからつい買ってもた、やらんで」
「もしクラス替えがあったとしてー」
「だったらお兄さん女の子だらけのクラスに行きたいな!」
「ちょっとぐらいいいだろ、一口!」
「だーめ。うわすごこれめっちゃうまいわー」
「ちっくしょー鬼だてめーは!」
「フランシスは美少年も好きじゃん。」
「俺も男の子好きやで!」
「あー子分くんとかね」
「俺はイタリアちゃんのほうがいいと思うぜ!」
「どっちもかわいいやんなぁ」
ちなみにヴェネチアーノはドイツと一緒にどこかでお昼を食べているらしく、教室内にはいない。
最近あの二人はアジアクラスの日本と仲がいいので、彼も一緒なのだろう。
ロマーノはというと、やっぱり教室にはいなくて、どこかで女の子とでも食べてるんじゃないかと思う。
「でもちょっと刺激とか欲しくね?ずっと同じじゃなー」
「でもギル私たち以外に友達いないじゃん」
「できそうもないしなぁ」
「ていうか俺ら友達やったっけ?」
笑顔で繰り広げられるたたみかけるような連携プレイにプロイセンが涙目になったところで、
でも、とフォークを咥えたが呟いた。
「クラス替えとかあってさ、離れちゃうのやだな」
もそもそと咀嚼するの視線の先はぽとりと落ち込んでいて、ほんの一瞬だけ四人の会話は、途切れた。
「そうかな?」
「や、ちょっと考え方おかしいな」
「ばーか」
三人はぽかんとした顔を優しく綻ばせる。
「ひど。なんだよー、三人とも寂しくないの?」
「寂しく…あーまあ寂しいかもな、ちょっとは」
「ちょっと?」
「だってプーはともかく、離れたって俺たちは友達でしょ?」
「せや。プーはともかく」
「お前らそんなに俺をいじめて楽しいか!」
ぎゃーぎゃー暴れだすプロイセンに、さらにちょっかいを出すフランスとスペイン。
とりあえずお昼ごはんを安全なところに移動させて、はこっそり「ボローニャ風じゃがパン」の端っこをちぎりとって口に放り込む。
…たまには、買い食いもいいかもしれない。そう思ったかそうでないかは、だけが知っていることだった。
(つーかこのクラスには生徒会長様もいることだしな!)
(ううう、うっさいだまれギル!)
(いやあ恋する乙女の瞳は美しいね)
(でもやっぱ相手がアイツだってことが気に食わんわ)
(アントーニョ、顔怖い)
(ほんとに嫌いなんだなお前…)
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